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Stirling

すたーりんぐソフト1998

世紀末に広く使われた、定番のバイナリエディタ。ファイルの中身を16進数で直接眺めて書き換えられる。並んだ数字の中に文字列やパスといった「人間が読める痕跡」が浮かび上がる瞬間に、低レイヤの面白さが詰まっている。

年表

199910月時点でVectorに掲載済み(Wayback Machineの最古スナップショットで確認)。掲載内容は現行のVector配布ページとほぼ同一

概要

Windows用のフリーウェア・バイナリエディタ。ファイルの中身を16進数の羅列として直接表示し、そのまま書き換えられる。作者は後藤和重。配布元のVectorでは「使いやすさと高機能を両立した最強の新・定番バイナリエディタ」と紹介されている。

利点と代償

無制限のアンドゥ・リドゥ、検索・不一致検索・置換・比較(相違箇所の強調表示付き)、複数ファイルを横断検索する「BGREP」、データを構造体とみなして編集できる「構造体編集」など、当時のバイナリエディタとしては珍しい機能を備えていた。代償は開発の停止で、以降の文字コードやファイル形式の変化には追随していない。

種類・系譜

対応環境はWindows NT/98/95(Vector公式ページの記載)。ASCII・シフトJIS・EUC・UNICODE・EBCDIC・EBCIDKと複数の文字コードに対応する。同時代・後発のバイナリエディタとしては、有志が開発を引き継いだBinary Editor BZ、近年のImHexなどがある。

現在

開発は止まっているが、配布元のVectorでは現在も入手でき、ユーザー評価4.5(49人)・コメント47件を集めている(2026年時点)。現行のWindows 11でも動作させることができ、レトロソフト解析やSFC等のROM解析の入口として今なお使われている。

作者後藤和重(DDS2)
対応OSWindows NT/98/95
配布元Vector
ライセンスフリーウェア

入手先・公式情報

関連項目

  • リバースエンジニアリング完成した製品やプログラムを分解・解析して、その仕組みや設計を読み解く行為。ソフトウェアでは逆アセンブルなどで内部の動きを追う。古いソフトやゲームの「痕跡」を読む作業の中核であり、この営みの最大の武器。
  • GhidraアメリカのNSA(国家安全保障局)が長年自社開発し、2019年にオープンソースとして一般公開したリバースエンジニアリングツール。コンパイル済みの実行ファイルを逆アセンブル・逆コンパイルし、機械語の塊からプログラムの構造を読み解ける。無料でありながら商用のIDAに匹敵する機能を持ち、静的解析の定番として一気に普及した。
  • 65C816MOS 6502を16ビットに拡張したCPU。1984年に設計が完了し1985年に市場へ出た。8ビットの6502コードとの互換性を保ちながら16ビット処理を可能にし、スーパーファミコンやApple IIGSに採用された。6502の系譜を16ビット時代へ橋渡しした一台。
  • MOS 6502MOSテクノロジーが作った安価な8ビットCPU。低価格ゆえにApple IIやコモドール、ファミコンなど数多くの機器に採用され、家庭用コンピュータ普及期の主役の一つになった。シンプルな命令系は解析・自作の入口としても親しまれている。
  • 静的解析プログラムを一切実行せずに、ファイルそのものを分解・可視化して内部の構造やロジックを読み解く手法。逆アセンブラやデコンパイラ(Ghidra・IDAなど)で機械語を読む。防御機構のない古いソフトはこれだけで多くの情報が得られ、リバースエンジニアリングの入口になる。

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