Wayback Machine
Internet Archiveが運営する、過去のWebページを保存・閲覧できるサービス。消えてしまったサイトを当時の姿で遡れる点で、ネットの記憶装置とも呼べる。古い情報やリンク切れを追う作業では何度も助けられる存在。
時代背景
Internet Archiveは1996年、Wayback Machine公開の5年前から既に活動を開始していた。創設者ブリュースター・ケールは同年、後にScientific American誌に掲載されたエッセイでこう記している——「インターネットのワールド・ワイド・ウェブは、これまで出版されることのなかった何百万人もの民衆の声を広める点で前例のないものだが、誰も1年前のこれらの文書や画像を記録してこなかった」。Wayback Machineは2001年10月24日、カリフォルニア大学バークレー校の図書館で正式に公開された。会場でケールは、1996年9月10日のホワイトハウスのウェブページ(クリントン大統領がハイジャック・テロ対策の優先を宣言する内容)を呼び出して実演し、続けて9.11に関する特別アーカイブコレクションも披露した。
俗説と実際
公開当初からWayback Machineは完全な保存ができていたわけではなかった。公開時のFAQでInternet Archive自身がこう説明している——「アーカイブされたサイトのコレクションを見ると、壊れたページ、失われたグラフィック、まったくアーカイブされていないサイトが見つかるだろう。Internet Archiveは完全なアーカイブを作ろうとしたが、リンク構造のクロールが単純でなかったため、一部のサイトで困難があった」。実例として、1996年10月時点のdavidbowie.comはMacromedia Flashで作られたスプラッシュページを使っていたため、当時のInternet ArchiveはFlashアニメーションを保存できず、リンクをクリックしても「ページが存在しません」というエラーになった。ログインが必要なサイトも保存できず、CNN.comは1995年開設だが実際にWayback Machineが保存を始めたのは2000年半ばからだったという。
| 形態 | Webアーカイブ |
|---|---|
| 運営 | Internet Archive |
関連項目
- Internet ArchiveWebページや書籍・ソフトを大規模に保存している非営利のデジタル図書館。Wayback Machineで過去のサイトを遡れることで知られる。消えていく情報を残すという、ネット文化のもう一つの良心とも言える存在。
- 個人サイト・アクセスカウンター文化個人が手書きのHTMLで作るホームページと、訪問者数を表示するアクセスカウンターやキリ番文化が花開いた時代。Webがまだ大企業のものではなく、一人ひとりの「部屋」だった頃の手作りの空気が漂っていた。
- ジオシティーズ無料で個人のホームページを作れたサービス。住所のような番号で区画が割り当てられ、趣味のサイトが街のように立ち並んだ。多くの人の最初の自作サイトの舞台であり、その閉鎖は個人サイト文化の一つの区切りとなった。