MS-DOS
えむえすどすOS1981
マイクロソフトがIBM PC向けに提供したコマンドライン方式のOS。文字を打ってコンピュータを操作する時代を象徴し、後のWindowsの土台になった。今もWindowsの「コマンドプロンプト」にその面影が残る。
年表
198011月、マイクロソフトがIBMと契約。自社OSを持たず、Seattle Computer ProductsのQDOS/86-DOSをライセンス後に買い取る
19818月、IBM PC発売とともにPC DOSバージョン1.0が出荷される(フロッピーディスクのみ対応)
19833月、サブディレクトリ・ハードディスク対応のバージョン2.0がIBM PC-XTと共に発売
概要
マイクロソフトがIBM PC向けに提供したコマンドライン方式のOS。文字を打ってコンピュータを操作する時代を象徴し、後のWindowsの土台になった。
時代背景
1980年11月、マイクロソフトはIBMと契約を結んだが、この時点で自社のOSを持っていなかった。そこでSeattle Computer Products社が開発した「QDOS(Quick and Dirty Operating System)」または「86-DOS」と呼ばれるOSを、契約後にまずライセンスし、後に買い取った(ライセンス自体はIBMとの契約より後の時期にあたる)。1981年8月、IBMが初代IBM PCを発売した際、フロッピーディスクのみに対応したPC DOSバージョン1.0が出荷された。
種類・系譜
その後マイクロソフトはサブディレクトリとハードディスクに対応させるため大幅に書き直しを行い、1983年3月、IBM PC-XTと共にバージョン2.0が発売された。マイクロソフトはこのOSの権利を保持し、他のコンピュータメーカーにも「MS-DOS」の名でライセンス供与した。
現在
今もWindowsの「コマンドプロンプト」にその面影が残る。
| 開発元 | Microsoft |
|---|---|
| 操作 | コマンドライン |
関連項目
- IBM PC (5150)IBMが発売した最初のパーソナルコンピュータ。仕様を公開したオープンな設計だったため互換機(PC/AT互換機)が大量に生まれ、x86とMS-DOSを軸にした巨大なPCエコシステムの起点になった。
- Windows 1.0MS-DOS上で動くGUIシェルとしてのWindowsの最初期版。ウィンドウやマウス操作を持ち込んだが当時は性能が追いつかず普及しなかった。後に大成功するWindowsシリーズの、ぎこちない第一歩。
- Windows 95スタートメニューやタスクバーを導入し、一般家庭にPCを大きく広げたOS。発売は社会現象になり、インターネットの普及とも重なって「家にパソコンがある」時代の象徴になった。
- Windows 3.1MS-DOSの上で動いたグラフィカルな環境。商業的に大きく成功し、PCにGUIを一般家庭・オフィスへ広めた版。日本語版とともに国内でも普及し、Windows 95へ至る道を整えた、過渡期の重要な一枚。
- MS-DOS(PC-98版)PC-9801上で広く使われた日本語環境のMS-DOS。漢字を扱う独自の工夫を重ねながら、国産PCのビジネスとゲームを長く支えた。海外のDOS文化とは少し違う、日本独自のコマンドライン時代を形作った。
- OS/2IBMとマイクロソフトが共同で開発したPC用OS。技術的には優れていたが、Windowsの台頭と販売戦略の差で主流になれなかった。「もう一つあり得た未来」として語られることの多い、敗れたOSの代表格。
- CP/Mゲイリー・キルドールが作った、初期8ビットマイコン向けの定番OS。多くのビジネスソフトが動き、パソコン用OSの事実上の標準だった。IBM PC向けOSの座をMS-DOSに奪われた逸話は、業界史でよく語られる。
- PC-9801NECの16ビットパソコンで、長らく日本のPC市場で圧倒的なシェアを握った。独自規格ながら膨大なソフト資産を抱え、「98(キュウハチ)」の愛称で親しまれた。Windows/DOS-V互換機の波に飲まれるまで、日本のビジネスとゲームを支えた。
- WordStar初期に広く普及したワープロソフト。キーボードだけで文章を編集する操作体系を確立し、多くの物書きに使われた。一部の作家が今も愛用していることでも知られる、息の長いソフト。
- WordPerfectDOS時代に広く使われたワープロソフト。独特のキー操作と「画面に書式記号を表示する」機能で知られ、Word普及前の定番だった。