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MINIX

みにっくすOS1987

教育用に作られた小さなUNIX系OS。そのソース公開が、若き日のLinus TorvaldsにLinux開発を促したことで知られる。

時代背景

MINIX誕生のきっかけは、AT&TによるUNIXのライセンス変更だった。アンドリュー・タネンバウム自身が1987年の著書『Operating Systems』でこう振り返っている——「AT&TはVersion 7をリリースした頃、UNIXが価値ある商用製品だと気づき始め、企業秘密としての地位を危うくしないよう、ソースコードを授業で研究することを禁じるライセンスでVersion 7を発行した。多くの大学は単純にUNIXの研究をやめ、理論だけを教えることでこれに従った」。それ以前、ジョン・ライオンズが1976年に著した実際のUNIXソースコードの注釈書『Lions' Commentary on UNIX』は世界中で教材として使われていたが、AT&Tがこれを教室で使うことを禁じてしまった。この状況に対応するため、タネンバウムは自由に研究できる教育用OSとしてMINIXを開発した。

概要

1987年、タネンバウムが自身の教科書『Operating Systems: Design and Implementation』の副教材として作った、IBM PC向けの小規模なマイクロカーネル型UNIX系OS。コードは約1万2000行で構成され、マイクロカーネルに加えてメモリマネージャー・ファイルシステム・UNIXの中核ユーティリティを含んでいた。2000年にオープンソース化され、教育用途を超えてLinuxの開発に着想を与えるなど大きな影響を残した。この功績によりタネンバウムはACM Software System Awardを受賞している。

関連項目

  • Linuxリーナス・トーバルズが学生時代に公開したUNIX系のOSカーネル。世界中の開発者が協力して育てるオープンソースの代表例となり、サーバーやスマートフォン(Android)など、いまや見えない所で世界を支えている。
  • UNIXベル研究所で生まれたOS。小さな道具を組み合わせて使う思想や、ファイルを中心とした設計が後の多くのOSに受け継がれた。C言語とともに育ち、現代のmacOSやLinuxにまでその系譜が続いている。
  • Plan 9ベル研究所がUnixの次として作った研究OS。「すべてはファイル」を徹底し、分散の思想で後世に影響を与えた。

関連技術

出典