Plan 9
ぷらんないんOS1992
ベル研究所がUnixの次として作った研究OS。「すべてはファイル」を徹底し、分散の思想で後世に影響を与えた。
時代背景
開発者自身の論文によれば、Bell研究所のチーム(Rob Pike・Dave Presotto・Ken Thompson・Howard Trickey)は、当時の商用システムの潮流に満足できず、ビットマップグラフィックスを持つ個人向け機器・中〜高速ネットワーク・高性能マイクロプロセッサの進歩をうまく取り込める新システムの設計に数年前から着手したと述べている。当時主流だった「ワークステーションを中速ネットワークで繋ぐ」方式は、各機に個別のデータがあるため管理が個別化してしまい、数年ごとの機材更新で技術的に陳腐化しやすいという問題を抱えていた。そこでPlan 9では、コンパイラ・OS・ネットワークソフト・コマンドインタプリタ・ウィンドウシステム・端末(ハードウェア)まで、完全に新しいシステムを一から作ることにしたという。
概要
Bell研究所が作った、分散コンピューティング環境。CPUサーバー(計算力を集約する大型マルチプロセッサ)・ファイルサーバー(記憶領域を提供)・端末(ビットマップ画面とマウスを持つ、各ユーザー専用の機器)という、機能ごとに役割分担された別々の機械から組み立てられる。汎用的な部品を寄せ集めるのではなく、専門化された別々の部品から構築することで、他の分散システムではめったに実現できない効率性・セキュリティ・単純さ・信頼性を達成した、と論文は述べている。単一のファイル指向プロトコルとローカルなネームスペース操作によって各部品が接続される、「すべてはファイル」という思想を徹底した設計として知られる。