Turbo Pascal
たーぼぱすかるソフト1983
Borland社が出した統合開発環境つきのPascalコンパイラ。エディタとコンパイラを一体化し、極めて高速なコンパイルと安価さで一時代を築いた。後の統合開発環境の原型のひとつ。
時代背景
1983年11月のCOMDEX会議で、Embarcadero社(現在Borlandの遺産を継ぐ企業)のデビッド・インターシモン氏が、フィリップ・カーン氏とTurbo Pascal 1.0に出会ったという。当時の主流だったコンパイラが数百ドルしていたのに対し、Turbo Pascalはわずか49.95ドルという革新的な低価格で提供された。製品はまずCOMDEXでの直接配布から始まり、その後Softsel社を通じた流通へと拡大していった。この成功の中核にいたのがアナース・ヘルスバーグで、彼はカーンとともにTurbo Pascal 1.0を開発した後、マイクロソフトに移籍し、Delphi・J++・C#・TypeScriptといった言語の設計に携わることになる。
概要
Turbo Pascalが革命的だったのは、当時は数分かかっていたコンパイルが「競合製品より最大100倍速く」なったことと、コンパイラ自体のサイズがわずか約30キロバイトしかなかったことだった。エディタとコンパイラを一体化した統合開発環境として、極めて高速なコンパイルと安価さを武器に一時代を築いた。