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Pascal

ぱすかる言語1970

ニクラウス・ヴィルトが教育用に設計した言語。構造化プログラミングをきれいに学べる言語として広く使われ、後にTurbo Pascalとして実務でも普及した。プログラミング教育の歴史に名を残す。

時代背景

Niklaus Wirthは1964年から1967年にかけて、IFIP(国際情報処理連合)のWorking Group 2.1が進めていたALGOL 60後継言語の策定に関わっていた。1965年に3つの提案が出され、1966年秋のワルシャワでの会議でA. van Wijngaardenの案が採択の方向で選ばれ、それは1970年にIFIPによってALGOL 68として正式に承認された。Wirthの提案はより控えめでALGOL 60を拡張する路線であり、採択はされなかったものの、その提案をもとに実装されたコンパイラは『Algol W』としてIBM 360を使う多くの大学で使われ続けた。ALGOL 60の理念を守り続けたこの経験と実装が、Pascalの設計の土台になった。

実例

Wirth本人のETH Zurich公式ページによれば、Pascalは1968年から1972年にかけてチューリッヒで開発された。設計の基盤となったのはAlgol-Wであり、コンパイラやOSのようなシステム設計の要件を満たすこと、かつ特定のコンピュータに依存しない明確な概念と構造に基づくこと、大学の教育現場でも使えることが目標に据えられた。最初のPascalコンパイラはCDC 6000系コンピュータ向けにチューリッヒで設計され、1970年に稼働可能になった。1972年にはすでに入門プログラミング講座で使われるようになっていたと記録されている。

現在

Wirth本人のETH Zurich公式ページは、Pascalについて『今日でもコンピュータサイエンス教育でもっとも広く使われている言語のひとつ』と位置づけている。のちにBorland社の統合開発環境『Turbo Pascal』として実務向けにも普及し、教育用言語という枠を超えて商用ソフトウェア開発の現場でも使われた時期があった。Wirth自身はPascalの後継として、より簡潔な言語Modula-2やOberonを設計しており、Pascalは彼の言語設計の系譜の出発点に位置づけられる。

考案者Niklaus Wirth
用途教育・構造化

関連項目

  • GoGoogleが開発した、シンプルさと並行処理のしやすさを重視した言語。コンパイルが速く扱いやすいため、サーバーやクラウド基盤のソフトで広く採用されている。DockerやKubernetesもGoで書かれている。
  • C言語デニス・リッチーがUNIX開発のために作った汎用言語。ハードウェアに近い操作ができつつ移植性も高く、OSや組み込みなど低レイヤの定番として現在も使われ続けている。後の多くの言語の文法の祖でもある。
  • ALGOL学術的に設計された初期の高水準言語。ブロック構造や再帰など、現代の言語に当たり前にある概念の多くを整理して広めた。言語そのものより、後のCやPascalなど数多くの言語に与えた影響が大きい、いわば言語の祖先。
  • DelphiBorlandが出したObject Pascalベースの統合開発環境。ビジュアルにWindowsアプリを組める手軽さで、業務開発に広く使われた。

関連技術

出典