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ジャカード織機

じゃかーどしょっきハード1804

パンチカードに開けた穴の有無で織り模様を制御した自動織機。ジョゼフ・マリー・ジャカードが実用化した。穴=情報という発想は後のパンチカード計算機やコンピュータの記憶方式へと受け継がれ、「プログラム可能な機械」の原点とされる。

年表

1801ジョゼフ・マリー・ジャカードが、複数のパンチカードで制御する織機をリヨンで実演

概要

パンチカードに開けた穴の有無で、複雑な織り模様を自動的に制御した織機。フランス・リヨンのジョゼフ・マリー・ジャカードが実演した。それまで熟練した職人にしかできなかった複雑な絹の模様織りを、パンチカードの指示だけで再現できるようにした。

仕組み

複数枚のパンチカードを鎖のようにつなぎ、それぞれのカードに開けられた穴のパターンが、経糸(たていと)のどの束をどのタイミングで持ち上げるかを決める。ピンがカードに当たった時、穴がある場所ではピンが通り抜け、穴がない場所ではピンが止められることで、糸の上げ下げが制御される仕組みだった。

利点と代償

この仕組みにより、複雑な操作を記録し自動的に再現する能力が実現し、織物業に広く応用された。

種類・系譜

パンチカードで情報を記録し機械に読み込ませるという発想は、ジャカード織機だけにとどまらなかった。その後チャールズ・バベッジが解析機関へのプログラム入力にパンチカードの使用を計画し、さらにハーマン・ホレリスが1890年のアメリカ国勢調査の統計処理にパンチカード式の集計機を開発するなど、データの保存・入力手段として発展を続けた。

関連項目

  • 解析機関(バベッジ)チャールズ・バベッジが構想した、歯車式で動く汎用の機械計算機。条件分岐やループ、記憶装置にあたる仕組みを備え、現代コンピュータの概念をほぼ先取りしていた。当時の技術では完成しなかったが、エイダ・ラブレスが最初のプログラムを書いたことでも知られる。
  • エイダ・ラブレスバベッジの解析機関のために、世界初とされるアルゴリズムを書き残した数学者。機械が単なる計算を超えて記号を扱えると見抜いていた点で、プログラミングという概念の先駆者とされる。
  • ENIAC真空管約18,000本を用いた、初期の大規模な電子式汎用計算機。米国で弾道計算のために作られた。配線の差し替えでプログラムする方式で、巨大な部屋を埋め尽くす物量が「計算機械」の時代の幕開けを象徴した。
  • パンチカード厚紙に開けた穴の位置で情報を表した記録・入力メディア。ホレリスが国勢調査の集計に使い、後にIBMの事業の柱となった。プログラムやデータをカードの束で持ち運んだ時代の象徴で、ジャカード織機の発想を受け継いでいる。

関連技術

出典