Apple Newton
Appleの携帯情報端末(PDA)。手書き認識を売りにしたが時代に早すぎ、後のスマートデバイスを予感させた失敗作。
概要
Appleが開発した携帯情報端末(PDA)。1992年5月29日に発表されたが、実際の出荷が始まったのは1993年8月2日だった。当時のApple CEOジョン・スカリーがこのプロジェクトの推進役だったとされる。構想自体はスティーブ・サコマンが最初に打ち出し、マイケル・チャオとスティーブ・キャップスがその構想を再燃させてスカリーに提案したとされる。
利点と代償
手書き文字認識はNewtonの目玉機能として最も期待された一方、最大の弱点にもなった。手書き認識ソフトウェアは1993年の時点で完成度が不十分で、文字を誤読する傾向がメディアで広く揶揄されたとされる。高価格であったことも普及の壁になったとされる。
小話
漫画家ギャリー・トルドーは、連載漫画『ドゥーンズベリー』で1週間にわたりNewtonを風刺した。ある回では、登場人物がNewtonに向かって書いた「Catching on?」という文字が「Egg Freckles」と誤読され、この誤読はNewtonの問題を象徴するフレーズとして広く語り継がれるようになったとされる。Appleは後に、この風刺への謝意としてトルドーにMessagePadを贈ったとされる。
消えた理由
1997年にAppleへ復帰したスティーブ・ジョブズが、Newton製品ラインの打ち切りを決めたとされる。ジョブズは性能の弱さ・経営上の問題・スタイラス(ペン)を使う設計方針を批判したとされ、当時Appleが経営難にあったこともあり、利益を出せていなかったNewtonは打ち切りの標的になりやすかったとされる。商業的には失敗したが、後のiPhoneやiPadに影響を与えた技術的に先進的な製品だったという評価がある。
関連項目
- Palm手のひらサイズの携帯情報端末(PDA)。手書き入力Graffitiと手軽さで普及し、スマホ前夜の携帯端末を代表した。
- Apple LisaAppleが出したGUI搭載の高価なパソコン。商業的には失敗したが、Macintoshへ続く道を開いた。