VBScript
MicrosoftのVisual Basic系スクリプト言語。Windowsの自動化やWebページの制御に使われたが、後にPowerShell等に置き換えられた。
時代背景
VBScriptはWikipedia英語版によれば1996年、Microsoftの「Windows Script Technologies」の一部として、JScriptとともに誕生した。当初はWeb開発者向けの技術として位置づけられ、Internet Explorerでのクライアント側スクリプティングとInternet Information Services(IIS)でのサーバー側スクリプティングを主な用途としていた。1996年8月1日にはVBScriptを含む機能を持つInternet Explorerがリリースされている。バージョン1.0から2.0への進化の過程で、従来のバッチ言語よりも強力な自動化ツールを求めるWindowsシステム管理者からも支持を集めるようになった。
利点と代償
VBScriptはWikipedia英語版によれば、Visual BasicやVBA(Visual Basic for Applications)に親しんだ開発者にとって習得しやすい文法を持ち、Windows Script Host(WSH)・Internet Explorer(IE)・IIS上で動作した。Windows 98以降のすべてのデスクトップ版Windowsに標準搭載され、Windows NT 4.0 Option Pack以降のWindows Serverにも組み込まれるなど、長くシステム管理の現場で使われた。一方でVBScriptはInternet Explorer以外のブラウザ(Chrome・Firefox・Operaなど)には対応しておらず、クロスブラウザ対応が求められる場面ではJavaScriptが選ばれた。
消えた理由
Microsoft公式のドキュメント(learn.microsoft.com「Deprecated features and resources」)によれば、VBScriptは「Windowsの今後のリリースで廃止される前に、オンデマンド機能(feature on demand)として提供される」とされている。当初はアンインストールを避けるためプリインストールされた状態を維持しつつ、廃止に備える猶予期間が設けられた。Wikipedia英語版によれば、Microsoftは2023年10月にVBScriptの非推奨化を発表し、2024年5月には複数段階の廃止スケジュールを公表、2027年前後を目安に既定で無効化し、その後のリリースで削除するとしている。移行先としてはWindows PowerShellやJavaScriptが案内されている。
現在
Microsoft公式のWindows機能非推奨リソースページでは、VBScriptは『オンデマンド機能(feature on demand)として利用可能になった後、将来のWindowsリリースで廃止される』と明記されている。長年Windows標準搭載のスクリプト言語として使われてきたVBScriptは、.NET Frameworkの登場以降は新バージョンの開発が行われなくなり、Microsoftの「Sustaining Engineering Team」によるバグ修正とセキュリティ対応のみが続けられる保守フェーズに入っていたと、Wikipedia英語版は説明している。
関連項目
- Visual Basicマイクロソフトが作った、画面を部品で組み立てながらプログラムできる開発環境付き言語。ドラッグ&ドロップでWindowsアプリを手軽に作れたことで、多くの人にプログラミングの入口を提供した。社内ツールの定番でもあった。