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アラン・チューリング

あらんちゅーりんぐ人物1936

計算とは何かを理論的に定式化した数学者。「チューリングマシン」という抽象モデルは今もコンピュータ科学の土台になっている。第二次大戦中の暗号解読でも知られ、計算機の理論と実践の両面に深い影響を残した。

概要

1936年の論文「On Computable Numbers, with an application to the Entscheidungsproblem」で知られる数学者。論文は3部構成で、(A)人間が行える計算は「チューリングマシン」という抽象的な機械で模倣できると論じ、(B)任意のチューリングマシンの動作を模倣できる「万能機械」の存在を示し、(C)対角線論法によって、機械には答えられない問題が存在することを示し、これによってヒルベルトの提起した「決定問題」(Entscheidungsproblem)が機械的に決定不能であることを証明した。「チューリングマシン」という呼称自体は、アロンゾ・チャーチが1936年8月にこの論文の書評でつけたものとされる。

時代背景

1938年に採用され、1939年9月にブレッチリー・パークに加わったチューリングは、ドイツ軍のエニグマ暗号を解読するための専用暗号解析機「ボンベ」の設計者として知られる。1940年1月にはパリでポーランドの暗号解読者たちと会合し、そこで得た知見をもとに設計を進めたとGCHQ(英国政府通信本部)は説明している。この成果により最初の専用暗号解析機が生まれ、ドイツ海軍のエニグマ利用の解読に大きく貢献した。戦後はマンチェスター大学でマックス・ニューマンと協力し、イギリス初の汎用プログラム内蔵方式コンピュータ「フェランティ Mark 1」の開発に携わった。

分野計算理論・暗号

関連項目

  • デニス・リッチーC言語を作り、UNIXの開発を主導した計算機科学者。彼の作った言語とOSは半世紀後の現在もあらゆる機器の土台で動き続けており、現代のソフトウェアの基礎を築いた人物の一人。
  • ジョン・フォン・ノイマンプログラムをデータと同じメモリに置く「ノイマン型」の設計をまとめた数学者。この方式は現在のほぼすべてのコンピュータの基本構造になっている。数学から物理、計算機まで広く足跡を残した万能の天才として知られる。
  • ジョン・マッカーシーLispの開発者で、「人工知能(AI)」という言葉を提唱した計算機科学者。AIと関数型言語の双方に大きな足跡を残した。

関連技術

出典