GIMP
無償で使える高機能な画像編集ソフト。Photoshopの代替を目指したオープンソースプロジェクトで、レイヤーやフィルタなど本格的な機能を備える。お金をかけずに本気の画像編集ができる選択肢を広く提供してきた。
時代背景
GIMP公式サイトによれば、1995年7月、ピーター・マティスはメーリングリストで画像操作プログラムについて「どんな機能を持たせるべきか」「どんなファイル形式に対応すべきか」と問いかける投稿をした。同時期、マティスは「現在、プラグインモジュールを使うアプリケーションを書いている」と述べ、パイプと共有メモリを使った通信方式を検討していたことも明かしている。1995年11月21日の発表では、このプログラムは正式に「The GIMP: the General Image Manipulation Program」として紹介された。開発者はカリフォルニア大学バークレー校の学生だったスペンサー・キンボールとピーター・マティスで、教授向けのコンパイラ作成課題の代わりにGIMPを開発したという。
概要
約9〜10か月の開発期間を経て、最初の公開版バージョン0.54が1996年1月にリリースされた。公式サイトは「GIMPの最初の公開版0.54には多くの優れた機能が備わっていた。プラグインシステムがあり、開発者は別のプログラムを作ってGIMPに追加できた」と説明している。プラグインシステムに加え、基本的な描画ツール、当時の他のプログラムにはなかったアンドゥ機能、GPLによる保護が主な特徴だった。
名前の由来
当初「General Image Manipulation Program」という名前だったが、ピーターがMotifの制約に不満を持ち独自のツールキット(GTK/GDK)を開発した段階で、「General Image Manipulation Program」から「GNU Image Manipulation Program」へと名前が変更された。
| 種類 | 画像編集ソフト |
|---|---|
| ライセンス | オープンソース |
関連項目
- Photoshop 1.0Adobeの画像編集ソフトの最初のバージョン。写真をデジタルで加工するという作業を一般に広め、「フォトショ」という言葉が画像加工そのものを指すまでになった。創作と編集の道具の定番。
- オープンソースソースコードを公開し、誰でも自由に使い・改変し・再配布できるようにするソフトウェアのあり方。みんなで協力して育てる開発スタイルを広め、LinuxやWebの土台を支える文化になった。
- Linuxリーナス・トーバルズが学生時代に公開したUNIX系のOSカーネル。世界中の開発者が協力して育てるオープンソースの代表例となり、サーバーやスマートフォン(Android)など、いまや見えない所で世界を支えている。
- IrfanView非常に軽量な画像ビューア。膨大な形式に対応し、起動の速さと簡易編集で長く定番として使われ続けている。
- Inkscape無料・オープンソースのベクター画像エディタ。SVGを標準形式とし、Illustratorの代替として広く使われる。
- Krita無料・オープンソースのペイントソフト。デジタル絵に特化し、ブラシ表現の豊かさでイラスト制作に広く使われる。