ドリームキャスト
セガ最後の家庭用ゲーム機。早くからネット接続機能を備え、時代を先取りしたが商業的には振るわなかった。
年表
概要
セガが1998年11月27日に29,800円で発売した家庭用ゲーム機で、現状でセガ最後の家庭用ゲーム機となった。インターネット通信用モデムを標準搭載し、ブラウザでウェブサイトを見たりゲームやチャットで人と人とのコミュニケーションを楽しめる、業界初の本格的なオンラインコミュニケーション機能を持つ家庭用ゲーム機として開発された。持ち運びを見据えたモニタ付きメモリーカード「ビジュアルメモリ」や、アーケード基板「NAOMI」との連動などハード単体に収まらない拡張性も特徴だった。
仕組み
CPUはSH4(動作周波数200MHz、360MIPS/1.4GFLOPS)で128ビットグラフィックス・エンジンを内蔵。グラフィックエンジンはPowerVR2 DC(CG描画性能:300万ポリゴン/sec.以上)。メモリはメイン16MB、テクスチャ8MB、サウンド2MB。ゲームメディアは新規格の高密度記憶媒体「GD-ROM」(容量約1GB)で、CD-ROMドライブとしても最高12倍速で動作した。OSはMicrosoft Windows CEのカスタムバージョンを採用し、33.6Kbpsのモデムを標準装備した。
種類・系譜
セガはセガサターンとプレイステーションの差が開きつつある状況に対抗し、プレイステーションの後継機に先行する形でドリームキャストを世に送り出した。プロモーションでは当時の専務執行役員・湯川英一氏(通称「湯川専務」)が出演する自虐的でインパクトの強いTVCMシリーズを展開し、第一弾「とある街の声」編は第38回ACC全日本CMフェスティバルで最優秀テレビCM賞を受賞した。1998年11月27日の発売日には秋葉原で湯川専務が手渡しで販売する店頭イベントが行われ、多くの取材陣が集まった。
消えた理由
全世界で圧倒的なシェアを誇るプレイステーションの牙城を崩すことは困難で、1999年6月24日には価格が29,800円から19,900円に改定された。2001年1月31日、セガは家庭用ゲームビジネスをコンテンツ事業に特化すると発表し、同時にドリームキャストの製造を2001年3月期をもって中止することが明らかにされた。2001年3月1日からは9,900円に再度価格改定され、1983年から続いたセガの家庭用ゲーム機の歴史はここで幕を閉じた。
現在
ドリームキャストはセガサターンで使われたSH2を大きく進化させたSH4を搭載し、グラフィックチップにPowerVR2を採用したことで、セガサターンが苦手としていた3Dポリゴンや半透明処理の表示性能が大幅に強化された。専用ブラウザ「ドリームパスポート」でホームページ閲覧やメール送受信ができたほか、ウェブ・マガジン「dricas」、通販サイト「ドリームキャストダイレクト」、月額制ゲーム配信サービス「ドリームライブラリ」など多数のネットワークサービスが運営され、自社プロバイダー事業による接続無料サービスも展開して国内のネット創成期をけん引した。