Swift
AppleがiOS/macOSアプリ開発のために作った言語。それまでのObjective-Cより書きやすく安全で、Apple製品向けアプリ開発の主役になった。
概要
Swift公式サイトは、Swiftを『初心者にも取り組みやすく、上級者にとっても強力な汎用プログラミング言語』と説明している。システムプログラミングからモバイル・デスクトップアプリ、クラウドサービスまで幅広い用途に使える汎用性を掲げ、『未定義動作は安全性の敵であり、問題を本番投入前に見つけ出すのが望ましい』という考えのもと、危険な書き方をしにくい・安全な書き方が自然と選ばれるような設計を志向している。型推論に対応してコードを簡潔にでき、モジュールによってヘッダファイルを廃し名前空間を提供するなど、C系言語の実行速度を保ちながら書きやすさを両立させることを目標としている。
実例
Swift公式サイトによれば、2015年12月3日にSwiftの言語仕様・標準ライブラリ・デバッガ・パッケージマネージャがApache 2.0ライセンスのもとで公開された。これによりSwiftはApple社内だけで閉じた言語ではなく、誰でもソースコードを閲覧・改変・再配布できるオープンソースプロジェクトになった。
現在
Swiftは現在、iOS・macOS・watchOS・tvOSなどApple製品向けアプリ開発の主要言語として使われているだけでなく、オープンソース化以降はLinuxなど他プラットフォームでも動作する。Swift.orgはSwiftプロジェクトのソースコード・ドキュメント・コミュニティ運営の拠点として機能しており、言語仕様やコンパイラ、標準ライブラリの開発はGitHub上で公開の形で進められている。
仕組み
Swiftの言語仕様は『Swift Evolution』という公開プロセスによって決められている。Swift.org公式サイトによれば、良いアイデアを持つ人であれば誰でも今後の言語機能や方向性の提案に関わることができる。提案は公開のフォーラムで議論・反復されて洗練され、承認されたものは『リリースゴール』として今後のSwiftバージョンでの実装が追跡される。この提案から承認までの詳しいプロセスは、Swift EvolutionのリポジトリにあるProcess文書で定義されている。Apple社内だけで閉じずに、コミュニティの議論を経て言語仕様が更新されていく点が、2015年のオープンソース化以降のSwiftの特徴になっている。
| 開発元 | Apple |
|---|---|
| 用途 | iOS/macOSアプリ |
関連項目
- C++ビャーネ・ストロヴストルップがC言語にオブジェクト指向などの機能を加えて作った言語。性能と抽象度を両立でき、ゲーム・ブラウザ・各種アプリの基盤として広く使われている。Cとの互換を保ちながら巨大に育った言語。
- JavaScriptNetscapeのブラウザに組み込むために、ごく短期間で作られたスクリプト言語。Webページに動きを与える言語として広まり、いまやブラウザだけでなくサーバーまで動かす、Webに不可欠な言語へと育った。
- Objective-CCにSmalltalk風のオブジェクト指向を足した言語。NeXT、そしてAppleに採用され、長らくMacやiPhoneアプリ開発の中心言語だった。独特の角括弧記法を持ち、Swift登場まで一時代を築いた。