FORTRAN
ふぉーとらん言語1957
IBMが開発した、科学技術計算向けの初期の高水準プログラミング言語。それまで機械語やアセンブリで書いていた数値計算を、数式に近い形で記述できるようにした。最初期の言語ながら数値計算の分野では現在も使われ続けている。
年表
1954開発に着手
1957商用リリース。最初のコンピュータ言語標準となる
概要
IBMが開発した、科学技術計算向けの初期の高水準プログラミング言語。「formula translation」の略。それまで機械語やアセンブリで書いていた数値計算を、数式に近い形で記述できるようにした。
時代背景
FORTRANが登場するまで、コンピュータのプログラミングは機械語という複雑で扱いにくい命令セットを書ける一握りの専門家だけの領域だった。1954年に着手され、1957年に商用リリースされ、最初のコンピュータ言語標準となった。科学者・数学者・技術者が、プログラマーを介さず自分の問題を直接コンピュータへ入力できるようにし、プログラミングを専門家だけのものから解放した。
利点と代償
従来は特定の問題に対して手作業で最大1000行にもなる命令を書いていたところを、FORTRANではわずか47行にまで削減・自動化できた。また、特定のコンピュータ機種専用に書かれていた機械語プログラムと違い、FORTRANはソフトウェアをハードウェアから抽象化する流れの先駆けにもなった。
現在
登場から数十年が経った今も、数値計算の分野では現役で使われ続けている。
| 開発元 | IBM |
|---|---|
| 用途 | 科学技術計算 |
関連項目
- COBOL事務処理向けに作られた、英語に近い構文を持つ言語。金融・行政などの基幹システムで大量に使われ、半世紀以上たった今も現役で動き続けている。「枯れているのに置き換えられない」古い技術の象徴的存在。
- アセンブリ言語機械語の命令を人が読める記号に置き換えた、最も低水準に近い言語。CPUの動きをそのまま書くため習得は難しいが、限界まで速度や容量を絞れる。レトロゲーム解析やROMハックでは、逆アセンブルした先で必ず出会う言語。
- コンパイラ人が書いたプログラムを、機械が実行できる形へ翻訳するソフトウェア。グレース・ホッパーらの仕事に源流があり、高水準言語が実用になる前提を作った。普段は意識されないが、あらゆる開発を裏で支える縁の下の力持ち。
- BASIC初心者向けに設計された、簡単な命令で書ける言語。後に多くの家庭用パソコンが起動するとBASICが立ち上がる仕様になり、子どもや趣味の人が初めて触れるプログラミングの入口になった。マイコン時代の原体験を作った言語。
- Lispジョン・マッカーシーが考案した、リストを中心に据えた関数型寄りの言語。プログラムとデータを同じ形で扱える独特の設計を持ち、人工知能研究やプログラミング言語論に大きな影響を与えた。多くの方言を生みながら今も生き続けている。